12. 宗教と地域社会
資料確定:2025-12-23 07:42
イントロダクション:動画
(動画)『限界』から『消滅』集落へ 高齢化・人口減の厳しい現実「成り行きに任せるしかない」「出たくない」地元の声(2020年1月21日) - YouTube
(動画)【織田信長も涙した?】ゆかりの寺が存続の危機に…。人口減・過疎化で急増「空き寺」“今”と“これから” - YouTube
(動画)過疎化が進む島に活気…家浦八幡神社で恒例の秋祭り 香川・豊島 - YouTube
12.1. キーワードについての事前説明
コミュニティ
原型的定義(中村八朗「コミュニティ」『日本大百科全書』)
1. 一定地域内の人々である。
2. 彼らの生活はこの地域内で完結している。
3. その関心や利害が共通するところから一体感が抱かれ、生活様式にも一致した特徴が認められる。
4. 以上の属性が自然発生的に生成し相互に関連しあって一つの社会的実体を構成している。
日本における用語:別の意味での「コミュニティ」
1970年(昭和45)頃までに、経済成長が都市の生活環境や人間関係の荒廃を招いたとする認識が広まった(中村「コミュニティ」)。
その克服策として官民の指導的部門が一斉にコミュニティの創設を提唱した(同上)。
1971年から、まず自治省がモデル・コミュニティを設定した(松原治郎「コミュニティ」〈日本のコミュニティ〉『世界大百科事典』)。
1971年から3か年の時限政策で,自治次官通達を出してモデル・コミュニティ対策要綱を示し,全国83か所に設定を行った(同上)。
コミニュニティ創設の提唱に説かれている内容は、小学校区程度の近隣の範囲ごとに、内部の住民の間に樹立されるべき市民的連帯性(=自主性や個性の確立を伴った連帯性)と必要関連施設の整備だった(中村「コミュニティ」)。
この提唱に呼応して多くの自治体がコミュニティ政策に取り組んでいる(同上)。
当初、「市民的連帯」の提唱は、同時に町内会の否定[ないし克服]が意図されていたが、実際にはこの政策の推進にあたり町内会に大幅に依存している場合も少なくない(同上)。
12.2. 現在の地域社会に関する問題状況
高校社会からの接続:主に地理
主に、『新詳地理B』帝国書院、2019年にもとづく。
先進国の人口問題
少子高齢化
社会の高齢化とは
老年人口:65歳以上の人口。
table:社会の高齢化
全人口に占める老年人口の割合
高齢化社会 7~14%の社会
高齢社会 14%以上の社会
倍加年数:高齢化の進行の速度をみるための指標
老年人口の割合が7%から14%になるまでに要した年数のこと。
日本の人口問題(後述)
村落
村落の変容
とくに第二次世界大戦後の高度経済成長期以降、都市部での雇用の機会を求めて村を離れる若者があいついだ。
→過疎化が進んだ。
→農村・山村の極端な人口減少と高齢化を招いた。
限界集落:老年人口(65歳以上)が全人口の50%以上を占めている集落。
共同体としての機能維持が困難になっている。
村自体の存続も限界に達している。
都市・居住問題
世界の都市・居住問題
先進国の都市・居住問題
都市人口の急増
日常的な交通渋滞
騒音、交通事故、排ガスによる大気汚染…
環境汚染
スプロール現象
都市の環境悪化
インナーシティ問題
インナーシティ:旧市街地、または都市内域のこと。人口減少、高齢化、購買力の低下やコミュニティの崩壊などの現象が起こるところが出てきた。
スラム:主に大都市にみられる、失業者や低所得層が密集して居住している地域のこと。
ジェントリフィケーション:インナーシティの再開発などによって、とくに若者を中心とする比較的裕福な人が流入する現象のこと。
地価や家賃の高騰により、従来の住民が住めなくなり、コミュニティが失われる例もある。
12.3. 日本の地域社会と宗教
近世/近代の連続と断絶
都市の近世/近代:村と比べると変化と断絶が大きい。
近世の村(主に、『詳説日本史B』山川出版社、2013年にもとづく説明)
村の種類
農村:村の大半は農村。
漁村:
山村(山里)
小都市:在郷町など。
人々は定住が基本である。
主に本百姓が村(村政)を運営する。
本百姓:石高持ちの戸主で男性。
中心は村役人(村方三役)=名主(庄屋、肝煎)、組頭、百姓代
村で共同的に担った仕事:入会地の利用、用水、山野の管理、道の整備、治安や防災など。
村法(村掟):村の運営のために定められたもの。
村請制:年貢・諸役を村として負担する。
幕府や諸大名・旗本は、村の自治に依存して、年貢・諸役の割り当て・収納や村民の掌握を行った。
村の神社祭祀
祭祀の主体:宮座/専業神主/別当/里修験/…
村の寺院と寺請制度・寺檀制度
寺請制度:宗門改において、檀那寺が檀家であることを証明することにより、禁制宗派の信徒でないことを保証した制度(『角川日本史辞典』)。
檀家制度(寺檀制度):どの家も、いずれかの寺院の檀家にならなければならない。
寺檀関係:江戸時代以降寺院が檀家の葬祭供養を独占的にとり行うことを条件に、寺と檀家の間にとり結んだ関係(圭室文雄「檀家制度」『国史大辞典』)。
寺請制度が義務化され、貞享4年(1687)「切支丹類属戸籍帳」提出の布達では切支丹類属人(キリシタンの親類)の監視も檀那寺の義務となった(同上)。
同年の幕法では檀家に対して檀那寺への参詣、父母の忌日の法要、寺への付け届けなどが義務として明示された(同上)。
地域の檀家によって檀那寺の経済基盤が支えられるという状態が確立する。
近代の村
地域社寺にとっての明治維新
神社祭祀:神仏分離→別当や修験による祭祀執行の廃止
寺院:国家における寺請制の廃止
行政上の村と(従来からの)ムラ
町村制(1888年)
近世以来の村は、より大規模な(近代の)村へと編成替えされた。
従来の町村は大幅に合併されて新しい町村とされた(『詳説日本史B』p.283)。
町長・村長は無給の名誉職で、町会・村会で公選された(同上)。
近世以来の(小単位の)村は、以後の行政的な村と区別するため、学術的にはムラと呼ぶことが多い。
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ムラの共同運営の持続部分(竹内利美「ムラ」〔近代地方自治行政制度とムラ〕『国史大辞典』)
旧共有入会山野:「民有」になり、個人所有の形に帰しはしたが、なお「連記共有」として「村持」の実はひろく残った。
磯漁場:「公有」に帰したが、その用益は旧浦単位の「漁業組合」の専用に委ねられる。
溜池・河川の灌漑用水利用:旧慣のまま「ムラ」中心の配水統制が継続してもいた。
そのうえ「ムラ」内部の生活上の互助協力慣行は「ムラ」自治に依存して保持せざるをえない。
地方改良運動
日露戦争[1904 - 1905]後、地租や間接税の負担増のもとで、農業生産の停滞や農村の困窮が社会問題となった(『詳説日本史B』pp.305-306)。
地方改良運動はこうした状況への対応である(同上)。
1906年(明治39)の地方長官会議で、府県知事が町村に実行を促すべき課題が提示された(有泉貞夫「地方改良運動」『国史大辞典』)。
1908年(明治41)、戊申詔書:この運動の指導理念となった。
この運動は、江戸時代以来の村落共同体である旧町村を、行政単位としての新しい町村に再編成し、その租税負担力の増加をはかるものであった(『詳説日本史B』、p.298)
旧村落の財産は、新町村に吸収された(同上)。
旧村落の青年会も新町村ごとの青年会に再編された(同上)。
神社合祀(地方改良運動後の)(櫻井治男「神社合祀」『神道史大辞典』)
地方経営と国家運営の基盤強化のために、大字ごとに氏神を孤立奉斎する旧弊を改め、 一行政市町村に一社として集約化し、神社が地域住民の精神的な統合の中核機能を担うことを目指した政策。
1906年(明治39)以降本格化し、1916年(大正5)頃に終息を迎えた。
合祀実態は地域によって多様である。
合祀反対運動が行われた地域も少なくなかった。
のちに祭神分祀、社殿再興など 「神社復祀」の行動もみられる。
町内会・部落会
1928年以来都市を中心とする防空演習のなかで組織化されつつあった。
1935年の選挙粛正運動の実行単位として、都市部における町内会、農村部における部落会が注目された。
以後、内務省の指導下に全国的に普及した。
1940年、内務省訓令「部落会町内会隣保班市町村常会設置要綱」
部落会・町内会・隣保班(隣組)の設置が義務づけられた。
内務省の地方行政機構の下部に位置づけられた。
1943年、改正町村制(3月公布、6月施行)。
町内会は市制・町村制の末端補助機関として法的にも規定された。
第二次世界大戦終結
占領下(中村八朗「町内会」〈第2次世界大戦後〉『世界大百科事典』)
1947年5月、ポツダム政令15号の公布によって法的には町内会・部落会が廃止された。
その後、町内会は任意団体として再建される場合が多く、その比率は政令公布後3か月ですでに約80%に達した。
高度経済成長
日本経済が飛躍的な成長をとげた、1950年代半ばから1970年代初頭までの経済成長(『新詳地理B』)。
この期間の実質経済成長率は年率10%前後を維持した(同上)。
産業構造が高度化し、第1次産業の比率が下がり、第2次・第3次産業の比重が高まった(『詳説日本史B』)
工業部門では、労働者の賃金は大幅に上昇した(同上)。
農業部門でも、農家所得が増加した(同上)。
低賃金労働者と貧しい農村という戦前期の特徴は改善された(同上)。
所得は倍増して、先進国の仲間入りを果たした(『新詳地理B』)。
高度経済成長によるひずみ(『新詳地理B』『詳説日本史B』)
東京をはじめとする大都市圏に、地方から労働力が流入した。
農山漁村では過疎化が進行した。
大都市では人口が集中し、過密が深刻な問題となった。
宗教に対する影響(石井研士「宗務行政百年と宗教法人」『文化庁月報』平成25年9月号(No.540)
マイホーム主義や私生活主義と形容された個人への志向を強く持ったライフスタイルの浸透は、日本人の宗教意識・行動をしだいに伝統的なそれとは異なるものへと変容させていった。
伝統的な宗教との関わりが薄くなり,氏神の認知や参拝の頻度は低下していった。
お盆やお彼岸の墓参の盛況さとは裏腹に,寺檀関係は脆さを呈するようになった。
家庭祭祀に変化が現れ、神棚や仏壇の保有率が低下し参拝の形態が変わった。
→生活の中で培われてきた儀礼文化が希薄化した。
都市におけるコミュニティ政策(1970年代~)(前掲)
コミュニティ創設
町内会との関係
人口問題から、さらに考えてみる
日本の人口問題((『新詳地理B』))
少子高齢化の急速な進行
明治時代以降、人口は急増した。
第二次世界大戦後、ベビーブーム
その後、出生率が急激に低下した。
1970年代後半以降は、合計特殊出生率が2.1を下回る状況が続いている。
2005年調査で、人口は減少に転じた。
日本の総人口減少続く 5年前より94万人余減少 去年の国勢調査 | NHKニュース
日本では、他の先進国に比べて、高齢化の進行が速い。
倍加年数が24年(1970年:7%→1994年:14%)
少子高齢化には著しい地域差がある。
日本の都市・居住問題
東京・名古屋・京阪神の三大都市圏に人口が集中している。
中枢管理機能や資本については、東京への一極集中が進んできた。
都市と農村の間には格差がある。
大都市と地方都市の間にも地域的格差が目立っている。
地方の中小都市
大都市に比べて雇用の機会が少なく、労働人口の大幅な伸びは期待できない。
→大都市に出て行く若者が増加している。
→高齢化が進行している。
人口の減少と高齢化は、経済活動停滞の重要な要因になっている。
都市問題
大都市における住宅不足・地価高騰
ニュータウンにおける高齢化
近い将来には、都市も高齢化に直面する。
都心地域におけるドーナツ化現象
→氏子・檀家の減少。
都市における再開発の動き
伝統的な祭りの再活性化も:古くからの住民と新しい住民の交流の機会として。
ホームレス
キリスト教によるホームレス支援:白波瀬達也による調査・研究(白波瀬『宗教の社会貢献を問い直す―ホームレス支援の現場から』 ナカニシヤ出版、2015年)
現代日本の農村・山村(主に『新詳地理B』)
過疎化
農村・山村では、高度経済成長以降に過疎化が進んだ。
やがて、農村・山村の極端な人口減少と高齢化を招くことになった。
限界集落の増加
限界集落:老年人口(65歳以上)が50%以上を占めている集落。
地域社会の維持、共同体としての機能の維持が困難になっている。
村自体の存続も限界に達している。
ただし、限界集落化は、必ずしも予測通りに推移してはいない。
過疎地域は法律上では、人口の要件と財政上の要件がある(過疎地域自立促進特別措置法)。
過疎化と宗教
過疎化は、宗教団体にとって特に深刻な影響を及ぼした(石井「宗務行政百年と宗教法人」)。
都市化と過疎化は、伝統宗教に対して、一方的な衰退ではなく格差の増大をもたらした。
格差の増大は,現在,修復できないところまで来ている。
急速な過疎化・限界集落化で、地方とくに山間部における神社・寺院の活動が低下し,法人としての実態を欠くものが多く見られるようになった。
過疎化による人口減少、高齢化は、伝統宗教だけでなく、キリスト教や新宗教の宗教団体にも多大なダメージを与えている。
宗教団体による過疎化への施策や調査などの例
神社本庁
過疎地域神社活性化推進施策:公式ウェブサイト
浄土宗総合研究所
研究成果報告書(4)『過疎地域における寺院に関する研究』2016年:PDFファイル
浄土真宗本願寺派(西本願寺)
過疎・過密地域寺院教化支援 助成:公式ウェブサイト
全国曹洞宗青年会
過疎対策・寺院運営:公式ウェブサイト
(仏教の諸宗派間)那須公昭「伝統仏教教団の過疎対策と宗派間の連携:過疎地寺院問題≪8≫」(『中外日報』2019年11月29日)
実証的調査から:徳野貞雄「「ムラとお寺」:社会移動が及ぼす過疎地のお寺と檀家」(PDF)
〈過疎農山村において、浄土真宗本願寺派の信徒の生活構造の変化が、寺院との繋がりや信仰・信心のあり方にどのような影響を及ぼしているのか〉について、広島県三次市旧作木村を対象に実証的に明らかにしたもの。
成果・見解のうち特に興味ぶかい点
一見限界集落にみえる地域の世帯は、他に出ていった家族と新しい結びつきを確保している(家族は空間を超えて機能している)。
跡継ぎはいまだ長男が基本と考えられているが、実際にサポートしているのは娘が中心である。
寺院は、いまだ家族がまとまって地域内に定住している世帯モデルに依拠していて、移動型に移行した家族に対応しておらず、機能不全を起こしている。
成果・見解(少し詳しく要約)
1. 住民の生活構造の変化は、お寺の維持・運営や仏事に影響を与えている。
具体的には、人口減少のみならず世帯の極小化が急速に進んでいる。
子どもたちが同居せず他出化している結果、「世帯」と 「家族」の分離が急速に進み、一見限界集落化しているように見える。
しかし、他出子の居住地は3割が近距離(三次市[車で30分前後]等)で【広域共同生活圏】を形成し、3割が中距離(広島市[車で1時間半程度]等)で【セーフティーネット圏】を形成している。
→世帯は極小化しているが、家族は空間を超えて機能し、過疎地の親たちの生活をサポートしている。
その結果、過疎地の住民は人口が減ることを認識しているが、生活そのものを継続し「作木に住み続けたい」と答えている。
2. お寺の維持・運営や仏事の変容
住民の生活構造の変容は、家族関係を解体させたわけではない。
しかし、寺院との関係はかなりの変化が発生している。
檀家とお寺の関係は疎遠になっている。
自分の葬儀も伝統的な集落葬儀でな く、家族葬やコンパクトな葬機を要望する者が激増している。
次世代のお寺を継承する者や墓や仏壇を継承する者の比率が著しく低い。
3. 次世代の移動と課題
次世代もしくは他出子等の後継者の仏事への参加は、それらを口実に、家族が集合したり絆を維持するためにお寺との関係性を維持している。
ここらに、お寺側から見れば次世代への対応の糸口が見える。
何よりも子どもたちの居場所は、【近距離他出子圏】が1/3、【セーフティーネット圏】が1/3である。
この他出子たちに対して、寺院側からどのような行動を取るかによって、今後の寺院と檀家の関係は左右される。
すなわち、かつてのように移動しない檀家が集落内のお寺に自動的に集まってくれる訳ではない。
檀家の親たちは跡取りが長男だと思っているが、現実は娘たちの多くが生活のサポーターになっており、農山村における生活サポートの性格が、 男女間でかなり変容してきている。
お寺の対応も、長男中心では対応できなくな ってきている。
4. 現代社会と宗教
地域社会は急速に移動型社会に変わり、「農業離脱とサラリーマン化」及び 「都市化と過疎化」がワンセットで進行した。
作木村の浄土真宗はじめ伝統的な仏教教団は、農耕経済をベースとする集落社会と、江戸時代の寺請け制を基盤にした生活構造によって門徒(檀家)組織を維持してきた。
それゆえ、その住民の基本的生活構造が変容(移動型への移行)すると、寺院組織と制度は移動型システムに対応できないまま、様々な機能不全を起こしている。
ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)への注目(櫻井義秀「現代宗教への視座(3):宗教とソーシャル・キャピタル」)
ソーシャル・キャピタル:「互酬的社会関係、信頼、ネットワークを含む社会関係資本」と定義できる。
「ソーシャルキャピタルが蓄積された社会では、相互の信頼や協力が得られるため、他人への警戒が少なく、治安・経済・教育・健康・幸福感などに良い影響があり、社会の効率性が高まるとされる。」(『デジタル大辞泉』)
どのようにしてソーシャル・キャピタルを醸成できるのか。
可能な範囲で、信頼や互恵性を拡大するような意識改革や施策を提案できないか。
既存の資源を利用するという意味で、一見、崩壊しかけている伝統的な制度の再構築を考えられないだろうか。
宗教文化や宗教施設・団体は活用できないだろうか。
日本では社会福祉が制度化されるまでは、宗教団体が主体もしくは支え手として社会事業を進めてきた。
福祉が社会制度となったので、宗教による社会事業は地域福祉の後景に退いた。
しかし、宗教による社会事業は多様な形態で展開されており、ソーシャル・サポートにおける宗教者・宗教団体の役割は決して小さくない。
宗教の可能性
宗教にはもともと互恵性や他者・社会への信頼を涵養する仕組みがある。
宗教団体のネットワークは、ソーシャル・サポートに対して機能的に働く。
地域社会のソーシャル・キャピタルとしても。
宗教とツーリズム・観光(山中弘「ツーリズム・観光」『宗教学事典』などを参照)
ツーリズム:旅行、観光旅行
観光まちづくり:
国土交通省都市局都市政策課「観光まちづくりガイドライン」(平成28年(2015)3月)より(PDF)
人口減少時代を迎えて、特に地方都市では、街なかの空洞化や山間部の過疎化が続いています。しかし、一部の地方都市では、外と中の人の交流から、ローカルな資源やライフスタイルに根ざした小さな経済活動が生まれることで、遠くからも人を惹きつけ、人と人との交流や賑わいが生まれる場所が発生しています。
そのような場所では、今まで別々に行われる場合が多かった、地域が主体となって行う継続的な「まちづくり活動」と、「外から人を呼び込む活動」が、まちに根ざした創発人材の活動によって一体的に取り組まれ、自治体と連携の下、小さな経済活動の種が育ちやすい土壌がつくられていました。
※創発人材・・・創造的なまちづくり活動と積極的な情報発信を行う人材や団体を指す。(造語)
個性的で素敵な暮らしが失われていたり、体験しづらくなっているまちにおいては、外の人の力も借りて、潜在的な資産を見つけ出し、光を当てたり、新しい形で創り出したりして、内外の人に体験できるようにする土壌づくりから始めることが必要です。
このガイドラインにおける観光まちづくりは、まちに根ざした創発人材が、上述の土壌づくりに継続的に取り組んでいくことによって、遠くからも人が訪れ、小さな経済活動が活発化し、ひいては空き地や空き家などが活用されるなど、地域の活性化と生活の質の向上に資することを目指しています。
祭りや民俗芸能による地域振興の動き
「地域伝統芸能等を活用した行事の実施による観光及び特定地域商工業の振興に関する法律」(1992年制定):伝統的祭礼や民俗芸能などを使って地域振興をはかろうとする自治体の動きを国が法律的にも支援しようとするもの。
伝統的祭礼や民俗芸能の保存・存続にもツーリズムが積極的に利用されている。
観光資源としての宗教文化:「宗教とツーリズム」などのキーワードで検索をかけると、最新の研究をはじめ、さまざまな研究成果を見つけられる。
参考文献:→参考文献#68da9a410000000000c52a2e